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観光情報 [東京都]

正福寺について

日本/東京都

東京都東村山市の野口町にある正福寺(しょうふくじ)は、金剛山と号する臨済宗の寺院です。鎌倉の建長寺(けんちょうじ)の末寺。

正福寺の創建は文永年間(1264~75)以前とされますが、確たる史料は現存していません。なお、開基は鎌倉幕府の執権であった北条時宗(またはその父である時頼)、勧請・開山は中国南宋の心月大和尚(石渓心月:しっけいしんがつ)と言い伝えられています。

境内には、室町時代に建てられた地蔵堂(国宝建造物)や都内最大の板碑といわれる貞和の板碑(じょうわのいたび)があります。地蔵堂には本尊の地蔵菩薩像のほか、多くの小地蔵(千体小地蔵尊像)が安置されています。

千体地蔵の見学について

正福寺地蔵堂の内部は年3回ある一般公開日のみ見学可能です。公開日は、8月8日、9月24日と、地蔵まつりの行われる11月3日です。公開日の時間等詳細については、東村山市公式ウェブサイト「年間の主な行事、神社・商店会等のお祭り一覧」、または都内文化財一斉公開事業「国宝・正福寺地蔵堂」から確認できます。

旅行時期 [2014年11月]

正福寺の写真


【正福寺地蔵堂の千体地蔵尊像】

千体地蔵尊像を見学

西武新宿線「東村山駅」から北西に徒歩10分、国宝建造物の地蔵堂があることで有名な正福寺があります。正福寺は、鎌倉の建長寺末に属する臨済宗の寺院で、金剛山正福寺と号します。


【正福寺の山門】

正福寺の山門

正福寺の山門は元禄14年(1701) 建立の四脚門です。屋根は切妻造で、昭和48年の修理の際に茅葺きから茅葺形銅板葺きに改修されました。建築様式は禅宗様で、大きさは桁行十尺(3.03m)、梁行十尺、高さも十尺となっています。江戸時代の伽藍の遺構を示す貴重な建築物です。


【貞和の板碑はこの中】

貞和の板碑

山門から境内に入ってすぐ左手には、「貞和の板碑(じょうわのいたび)」があります。秩父長瀞を産地とする秩父青石でつくられた板碑で、1349年のものです。大きさは高さ285cm、幅55cm、都内最大といわれています。

この板碑、かつては小瀬川(現在の前川)の橋に使われていました。川面に碑銘をうつしていたことから経文橋、又は念仏橋と呼ばれていたそうです。昭和2年5月に改修のため板碑を撤去したところ、付近に赤痢が発生したのでこれを板碑のたたりとし、同年8月に橋畔で法要を営み、板碑を正福寺境内に移建しました。


【正福寺地蔵堂(千体地蔵堂)】

国宝建造物、正福寺地蔵堂

正福寺地蔵堂は、都内に2つある国宝建造物(※1)のうちの一つです。堂内には多くの小地蔵尊像が祀られ、俗に千体地蔵堂とも呼ばれます。

建立は室町時代の応永14年(1407)。寺の縁起では北条時宗が鷹狩りにきた際病気になり、夢の中で地蔵菩薩からもらった丸薬で病が治ったことから、地蔵堂を建立したと伝わります。

※1.都内にあるもう一つの国宝建造物は、2009年に指定された旧東宮御所(迎賓館赤坂離宮)です。2009年までは正福寺地蔵堂が都内唯一の国宝建造物でした。


【屋根の強い反りと垂木の並びが美しい】

禅宗様建築の代表的遺構

正福寺地蔵堂は、鎌倉の円覚寺舎利殿と共に禅宗様建築の代表的遺構で、波形欄間(なみがたらんま)、花頭窓(かとうまど)、扇垂木(おうぎたるき)、屋根の強い反りなどに特徴があります。

建物の形式は方三間裳階付(ほうさんげんもこしつき)、上層屋根は入母屋造の杮葺(こけらぶき)で、下層屋根は板葺(いたぶき)となっています。


【柔らかな明かるさで堂内を照らす弓欄間(波形欄間)】

【本尊の地蔵菩薩像の真上に作られた鏡天井】

【正福寺地蔵堂の本尊、地蔵菩薩立像】

正福寺地蔵堂の本尊

正福寺地蔵堂の本尊は地蔵菩薩像です。像の高さは1.2メートル(4尺)程、檜材による寄木造りで、玉眼を嵌め入れ、肉身部は金泥塗り、衣部は漆箔仕上げです。像は通例の地蔵菩薩像で、頭を剃髪(ていはつ)し、袈裟を着て、左手に宝珠、右手には錫杖を持っています。


【金箔を押した漆箔仕上げの千体小地蔵尊像】

千体小地蔵尊像

正福寺地蔵堂は千体地蔵堂と呼ばれるように、堂内には本尊のほか900体余りの小さな木造の地蔵尊が奉納されています。

これらの小形地蔵像は、一木造り、丸彫りの立像で、高さ15~30cm位のものが大部分です。表面は、漆箔仕上げ、黒色仕上げ、素地仕上げの3種類に分類されています。


【棚に置かれた千体小地蔵尊像】

小地蔵尊像の奉納

江戸時代、何か願い事のある人はこの像を一体借りて家に持ち帰り、願いが成就すればもう一体添えて奉納したといわれています。その小地蔵尊像が少しずつ集まった結果、千体地蔵が形成されたと考えられています。


【地蔵まつり 厄除け小地蔵開眼法要】

正福寺の地蔵まつり

毎年11月3日は正福寺地蔵堂の開帳の日にあたり、堂内への立ち入りが許され一般見学が可能となります。また、これに合わせて「地蔵まつり」が開催されます。

地蔵まつりでは厄除け手彫り地蔵の有料頒布、子ども向け縁日、東村山名物店の出店のほか、八坂神社において雅楽・浦安の舞(東村山市無形民俗文化財)が奉納されます。地蔵まつりのこの機会に、ぜひ国宝建造物の地蔵堂と千体地蔵を見学することをお勧めします。

正福寺のご案内

名称 正福寺(しょうふくじ)
場所(住所) 東京都東村山市野口町4-6-1 地図で確認
拝観 境内自由
交通アクセス 【電車】西武新宿線「東村山駅」西口下車、徒歩約10分。
駐車場 駐車場あり
駐車場料金 無料
電話番号 042-391-0460
備考

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